男声・女声の出し方や両声類・多声類のなり方などを経験者が詳しく解説!
突然ですが、今あなたはこのような悩みを抱えているのではないでしょうか?
- トランスジェンダーや性同一性障害で声に悩んでいる
- 女装して出かけたいけど声が…
- Xジェンダーの中性だから声も中性的にしたい
- その日その時、その歌に合わせて声を変えたい
このページでは、このような声について悩んでいる方のための、基本的な練習方法や声の変え方などを詳しく紹介していきます!
元々自分は女性なのですが、Xジェンダーということもあり、中学生の頃に男声を目指すようになりました。そして、色々な声の出し方を練習しているうちに多声類にもなることができたので、経験や聞いた話、調べたことを基に語っていきます。
※プロではないので、あまり詳しいことは書いていません。ご了承ください。
ボイトレの基本
自分自身の声を聞く
まず、声もそうですが何かを上達させるためには自分自身を客観視して、癖や改善点などを認識する必要があります。
そこで、スマホなどの録音機能を使って、声を客観的に聞きます。
ボイスメモ等でもいいですが、個人的におススメなのは『Feedback Recorder(フィードバックレコーダー)』です。(iOSのみ)
リアルタイムで声を聞きながら録音できるだけでなく、音楽も流せるのでカラオケの練習などにもおススメです!
はじめは普段聞いている声と客観的に聞く声にギャップがあり過ぎてすごく気持ち悪いですが、何度も何度も繰り返し聞いてとりあえず慣れましょう!
理想としている声を分析する
分析するといってもそこまで難しくないのでご安心を。
はじめは以下の3つだけを意識して聞くだけでOK。
- のどや口の開け方
- どんな印象を抱くのか
- 響かせている場所
実際に声に出してみる
先ほど意識して聞いた所を今度は意識しながら(目指しながら)しゃべります。
この時に録音しないと、自身の声と理想の声がどれだけズレているのかがわからなくなってしまうので、録音は必須です。
録音したら、自分自身の声と理想を聞き比べて、どこがどう違うのかなどを分析します。
基本的には、聞いて、分析して、実践して、また聞いて……の繰り返しです。
ただ、注意したいのが、無理に出そうとしてはいけないということです。
無理に声を出してしまうと、のどを痛めてしまう可能性があるので、少しずつ理想に近づけていきましょう!
大大前提:のどは大事
余談ですが、歌を練習する時にそもそも音があってない場合は、チューナーも使って音を合わせる作業をするといいですよ。
おススメのチューナーアプリはTuner T1 (iOS/Android)
男声・低めの声を出す方法
残念なことに、元々声が高い方が低い声にするのは限界があるのであまり無理はせず、自身の出来る範囲で練習してください。
ステップ1
まず、声の響かせる場所を口より下という意識をします。
というのも、女声や高い声の方は喉ぼとけより上の口や鼻で響かせていますが、男声は胸で響かせていることが多いからです。
因みに、自分の場合は喉ぼとけよりちょい下辺りで響かせています。
ステップ2
次に、デスボイスまでではありませんが、少しガラガラーっとした声と言いますか、「あ゛」のような濁点がついているような感じで発声します。
こうすることで、響かせる場所が低くしなくても男声っぽくなります。
※ショタ声を出したい場合は不要
小学校低学年くらいまでの声は、舌をまぁまぁ平たいお皿みたいにすると出せます。(う~ん、表現しづらい…。)
小学校高学年以降くらいの声は、抑揚を抑えて響かせる場所を口より高くしないことを意識するといいと思います。
ステップ3
抑揚を抑える、感覚的に言うと「棒読み」をします。
しゃべる時は語尾を下げると良いです。
語尾を下げる事で、落ち着いていて芯がしっかりしているように聞こえます。
練習法としては、アナウンサーの真似をすると良いです。
そして、もしできるのであれば、声の『波』を意識すると上達が早くなります。
高い音は波が早く、低い音は波がゆっくりですよね。
それを意識しながら、オペラや合唱曲などの男声と女声のビブラートを聴いてみるとなんとなくわかってくると思います。
ステップ4
ステップ1〜3までが出来たら、あとは吐息の量や喋り方(なまりや声の掠れ具合、尖らせ具合など)を調整していきます。
出したい理想の声を明確にして、更にそれをイメージしながら聞くことが大切です。
女声・高めの声を出す方法
ステップ1
声の響かせる場所を胸ではなく、口より上にします。
のどぼとけを触りながら、独特なちゃんちゃんこ着てる妖怪のお父さん(目◯のおやじ)のマネをしてみて下さい。
そうすると、のどぼとけが上に上がり、感覚的にはいつもより上ら辺で声が響くはずです。
声を下に落とすのではなく、軽く「ポーン」と飛ばす感じで発声するのですが、まずは裏声を安定させること(のどぼとけを上げ続けること)を第1目標にしましょう。
もう1つ、やり方があります。
ヒソヒソ声でしゃべるという方法です。(ヒソヒソ声だと低い声が出せないため)
ヒソヒソ声は柔らかい、優しい声になります。
これは声の高さはあまり高くないことが多いのですが、より自然に聞こえます。
地声より声の高さを少し上げ、語りかけるような感じでしゃべると良いと思います。
この方法も、声の響かせる場所を口より上にして、前に軽く飛ばすような感じで発声することを意識しましょう。
ステップ2
ガラガラーとした?「あ゛」のような濁点がついているような?感じをなくします。
個人的にはネズミの国にいるキャラクターで比較するとわかるのではないかと考えています。
ステ◯ッチとミ◯キーのマネをしてみてください。
どうでしょうか…。
ガラガラ感があるのはス◯ィッチで、ないのはミ◯キーだったと思います。
ステップ3
抑揚をつける、感覚的に言うと感情豊かにしゃべることをします。
これは、めっちゃ元気なパリピ系JKのモノマネをするといいかもしれません。
また、声の『波』を意識すると上達が早くなります。
高い音は波が早く、低い音は波がゆっくりですよね。
それを意識しながら、オペラや合唱曲などの男声と女声のビブラートを聴いてみるとなんとなくわかってくると思います。
ステップ4
ステップ1〜3までができれば、結構女性声に近づいていると思います。
あとは尖らせたり、掠れさせたり、息の量を調節したりして、納得いく声にもっていくだけです。
出したい理想の声を明確にして、更にそれをイメージしながら聞くことで、より自然な声が出ると思いますよ♪
まとめ
声を変えるための基本的なことは、以下の3つ。
- のどを大事にする
- イメージしながらよく聞く
- 録音・聞く・分析を繰り返す
男声を出す方法
- 声の響かせる場所を口より下に
- 少しガラガラした声にする
- 抑揚を抑える
- 微調整を繰り返す
女声を出す方法
- 声の響かせる場所を口より上に
- ガラガラした声をなくす
- 抑揚をつける
- 微調整を繰り返す
多声類になりたい方は、同じ声の高さで息の量や掠れさせ具合、尖らせ具合、口の開け方などを変えてみるとバリエーションが増えていきます。
そして、当たり前なことかも知れませんが、ずっと声を出してないとせっかく練習した声が出なくなってしまいます。
また、発声練習をするときは、声を十分出す事ができる場所でやると良いですよ。